東京都、在宅勤務者に「出社アバター」義務化 ログイン逃げると減給

メタバース庁舎に定時集合させることで出社率100%を目指すという

東京都庁は4日、在宅勤務者が仮想空間に操作する「出社アバター」を平日午前8時50分までにログインさせることを義務付ける条例改正案を公表した。アバターの着席が確認できない場合は「出社遅延」と判断され、1分につき給与が3円差し引かれるという。実施は来年4月からを予定しており、担当者は「実際の電車が混まなくても、心だけは通勤ラッシュを共有できる」と胸を張った。

「ログイン実績が勤務成績」

新制度では、専用のメタバース庁舎に入るためのIDが都内企業に配布される。アバターは座席の温度や椅子のギシギシ音まで再現され、本人がマイク越しにため息をつくと自動で社内チャットに「出社済み」と記録される仕組みだ。都のデジタルトランスフォーメーション推進課は「画面越しでも椅子から立たずに会議に参加していれば勤務実績とみなされる。つまり出社したのと等しい」と説明する。

一方で、在宅勤務者からは「PCがフリーズすると即遅刻扱いなのか」「回線が落ちたらアバターも倒れるのでは」と不安の声が上がる。都は回線障害を避けるため、社員に予備のポケットWi-Fiを2台常備するよう求めており、「通信費は福利厚生と心意気でカバーしてほしい」(同課)と理解を求めた。

アバター選考は倍率300倍

アバターのデザインは事前登録制で、人気の「昼寝しても目が開いたままのモデル」は既に受付後10秒で埋まった。背広の色やネクタイパターンなどはAIが日替わりで決定し、服装自由を唱える企業でもアバター側で規律を保てると期待されている。都は「髪型を変えるのは課金オプションだが、福利厚生ポイントで賄える」と説明した。

都内の大手IT企業では、アバターを会議室に5体並べて「在席率500%」をアピールする動きも出ている。担当者は「ログインさえすれば誰も発言しなくても“札束のような存在感”がある。人材不足も一気に解消できる」と語った。

出社アバター税も検討

都は今後、アバターを同時に2体操作した場合に課す「出社アバター税(仮称)」の導入も視野に入れる。税収はメタバース庁舎の空調費と、現実の庁舎で余った回転椅子の保管料に充てる予定だ。

なお、当記事は虚構新聞のようなフィクションであり、実在の団体・制度とは一切関係がありません。

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